便秘に苦しんでいる妊婦さんの腸内環境、すなわち大腸の中にいる微生物は、ほとんどが悪玉菌が優勢になっています。
大腸の中にいる微生物は、大きく分けますと善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分けれられます。
良好な腸内環境は、そのバランスが善玉菌が2、悪玉菌が1、日和見菌が7の割合と言われています。
また、日和見菌はその名のとおり、その時の腸内環境によって善玉菌に味方したり悪玉菌に味方したりと優勢な方にくっ付いてしまうのです。
都合がいい菌なんですね。
代表的な悪玉菌は、ウェルシュ菌、ブドウ球菌、大腸菌などがあり、加齢やストレスによっても勢力を伸ばし、腸内をアルカリ性にして腐敗を進行させる有害物質を作ってしまいます。
また、腸のぜん動運動の機能も弱めてしまいます。
その有害物質が便秘や下痢といった症状を引き起こしてしまうのです。
特に、便秘で悩んでいる妊婦さんのほとんどが腸内の善玉菌の割合が少なく、悪玉菌優勢になっているんですね。
よって、便秘解消のためには、まず腸内環境を善玉菌優勢にすることが大切となります。
善玉菌不足を解消する食べ物とは
そこで、基本となるのは善玉菌を多く含む食材を摂取することです。
ちなみに、善玉菌の代表的なものが乳酸菌やビフィズス菌です。
両方ともヨーグルトでおなじみですね。
まず乳酸菌ですが、こちらは植物由来のものと動物由来のものがあります。
植物由来のものは、漬物、しょうゆ、納豆、キムチ、みそ、甘酒などがそうです。
動物由来のものとしては、チーズやヨーグルトなどが代表的です。
いわゆる両方とも発酵食品ですね。
どちらかというと植物由来の方が胃酸の影響を受けにくいため、生きたまま腸に届きやすいと言われています。
乳酸菌飲料としては、ヤクルトやカルピスが代表的です。
特にヤクルトは「シロタ株」という乳酸菌が含まれていて生きたまま腸に届きます。
わたしのお薦めする乳酸菌食材は何といってもキムチです。
キムチが持つ凄い乳酸菌効果ってご存知ですか?
キムチの持つ乳酸菌は、P.ペントサセウスという名前の乳酸菌です。
これは、胃酸にかなり強く、生きたまま腸に届く乳酸菌です。
ヨーグルトや味噌と比べても格段にその生命力が優れていると言われています。
ただし、韓国産のキムチじゃないと効果がないのです。
韓国産のキムチの作り方は、塩漬けした野菜を唐辛子、魚介(アミ)の塩辛、ニラ、ニンニク、ネギなどで味付けして乳酸発酵させるのですが、この魚介(アミ)の塩辛が乳酸菌を増殖させます。
しかし、国産キムチは、野菜の浅漬けを旨み調味料等で味付けした「キムチ風味」のものが多く、酸味を出すのにアミノ酸等の添加物を使ってキムチ風味を作り出しているのです。
よって、魚介(アミ)の塩辛を使用しているキムチは日本ではまだまだ少ないのです。
オリゴ糖の摂取を忘れずに!
乳酸菌のような善玉菌を腸内で増やすには、善玉菌のエサとなるものが必要なんですね。
善玉菌だけを増やしてもエサとなるものがなければ生きていけないというわけです。
そのエサとなるものがオリゴ糖です。
オリゴ糖の必要性についてはこちらに詳しく書きましたので参考にしてください!
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